経営の達人

月曜日, 2月 28, 2005

 

売上拡大

日本経済は昨年以降、回復基調を維持しており、来年度も若干の減速は懸念されるものの、引き続きプラス成長が期待されています。もうすぐ決算期の集中する3 月末ですが、今年も好調な決算発表が相次ぐのではないかと思います。少し前までは業績回復といっても、リストラ中心の「減収増益」という声が多かったのですが、最近では「増収増益」という企業として本来目指すべき姿が達成できているようです。企業にとって「売上を増やす」ということは最大の目標ですが、では一体どのようにして売上を伸ばしたら良いのでしょう。
個々の売上拡大策は企業によって千差万別ですし、業界事情は当然皆さんの方がはるかに精通していると思いますので、今回は売上がどういう前提条件によって成立しているかを見てみましょう。
売上は概ね下記の要素で構成されていると考えられます。

『売上=①ターゲット層×②普及度合×③シェア×④購入頻度×⑤客単価』

従って、①~⑤のいずれかまたは全てを高めることで売上は拡大します。
まず、①ターゲット層の拡大ですが、これは商品を購入してくれる顧客層を広げるということです。例えば、若者向けだけだった商品構成に高齢者向けを追加したり、女性向けのみだった仕様に男女共用仕様を加えるなどです。商品開発上の対策が必要です。
次に②普及度合ですが、これは地域限定で販売していた商品を全国版で販売するとか、マニアの中で人気があったものを広く一般の人にも使ってもらえるようにするなどです。広告を行ったり、汎用性の高い仕様に変更したりする対策が必要です。価格設定にも注意が必要だと思われます。
③シェアはまさしく市場占有率のことですが、これは競合する商品や類似の商品と比較して魅力のある商品を作り出すことが何より重要です。競合商品や競合企業の調査・分析が必要となります。
④購入頻度は一定期間(一年間など)にどれだけ多く購入してもらえるかということです。季節ごとの仕様変更をしたり、機能やデザインのバリエーションを増やしたりしていかに複数回数購入意欲を持たせるかがポイントです。
最後の⑤単価については値段を上げれば当然売上が上がるはずですが、一方で購入意欲を減退させたり、購入意思決定を遅くしたりするマイナス効果も生じます。高い価格設定を行うことで精神的満足度や品質の信頼性など何らかのプレミアムを与えることができれば売上増につながるのではないでしょうか。
以上、簡単に売上の構成要素を見てきましたが、皆さんが売上拡大を図る上で何等かのヒントとなれば幸いです。

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