経営の達人

水曜日, 5月 31, 2006

 

決算書から、何が分かる?

銀行や取引先から決算書を求められると、決算が終わったことが嬉しくて、「はいはいどうぞ」と簡単に渡していませんか?又は、「今回の決算悪かったからなぁ」とどきどきしながら渡している方もいるかもしれません。自社の決算についての評価分析が漠然としていると、先方からの質問への回答にもしどろもどろです。ここ数年の自社の決算書を用意して、次の要点から見直しをしてみましょう。最低限のポイントですが、これだけ調べるだけでも、実は色々なことが分かります。今まで知らなかった、自社の強みも見つかるかもしれません。

①売上高の伸び方
最も重要なのは、なんと言っても売上高の伸び方です。自社の、1 年前または2 年前の売上高を知っていますか?今年の売上高は、それらと比較して、何パーセント伸びていますか?伸びていない要因は何ですか?伸び率の高さも重要ですが、過去何期間にも渡ってずっと伸び続けていると、周囲からとても安定したよい会社だと評価されます。

②利益の伸び方
利益には、色々ありますが、まず本業で儲かっているかどうかが大切ですから、営業利益が過去の決算と比較して、伸びているかどうかを見てみましょう。伸びていない場合は、本業のやり方に、もっと工夫が必要かもしれません。当期利益は大切ですが、大きな増減がある場合には、それぞれの年にどんな特別利益や損失が起こったのか、またどうしてそれが発生したのかを、頭に入れておくことが大切です。

③利益率の高さ
利益を売上高で割ったものが利益率です。この割合が高い会社ほど収益力が高い会社です。利益率は、業界によって違います。なので、同業他社と比較して、自社の利益率が高いのか低いのかを知っておくとよいでしょう。自社が他と比べて極端に低い場合は、自社のやり方に無駄があることになります。計算に利用する利益は、営業利益でも経常利益でも構いません。

④純資産の伸び方
次に貸借対照表です。純資産とは、自己資本または株主の持分の株主資本のことで、具体的には、資本金・法定準備金・剰余金の合計額です。資産の総額から負債の総額を引いても計算できます。これが毎年増えていることが重要です。

⑤資産・負債の内容
貸借対照表で、資産・負債の内容を見る際には、まず負債の増減に注目します。企業経営に借入金は必要ですが、多すぎると支払利息が増え、経営を圧迫します。借入金を少しずつ減らしながら、利益成長しているのがベストです。
自社の強み・弱みが見えてきたでしょうか?さぁ、胸を張って、自社の決算説明をしてみましょう。

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