経営の達人

土曜日, 4月 30, 2005

 

お金の管理(キャッシュフロー経営)

商売をする上でお金の管理は不可欠です。今手元にいくらお金が残っているか、いくらまでなら使っていいのか、それが分からないようでは怖くて商売などできません。会社の預金通帳を見てみましょう。先月末の預金残高は記帳されていますか?それでは質問です。
今月末の残高予定はどのくらいですか?来月末は?3ヶ月後はどうでしょう?すぐに答えが出ない方も多いのではないかと思います。一般に先々のお金の動きを知ることは難しいものです。これが半年後、一年後となればなおさらです。しかし、翌月の資金繰りも予測できないようなその日暮らしの経営では困ります。使うべきは使い、絞るべきは絞って健全に会社を発展させるには先々のお金の動きを知る必要があります。今回は、そのポイントをお話したいと思います。
皆さんは「黒字倒産」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。利益が出ているのに資金不足に陥って倒産してしまうことです。これは「儲かる」ことと「お金が有る」こととは別であることを表しています。黒字倒産の典型は回収遅れ(または回収不能)、過剰在庫、そして過大投資です。いくら売上が上がっても回収できなければお金になりません。現金商売であれば問題ありませんが、掛売りの場合は請求の〆日がいつで、支払日がいつなのか、現金で支払われるのか手形なのか、手形なら手形サイトは何日なのかを十分把握する必要があります。請求書を発送するのが1 日遅れただけで回収が1ヶ月遅れることもあり得るのです。
在庫には常日頃注意を払うべきです。在庫が増えても利益に影響ありませんが、お金はその分出ていきます。売れ残って不良在庫にならないよう、コントロールが必要です。
投資はこれぞ経営の醍醐味と言えますが、その判断の巧拙が事業の成否を握っていると言っても過言ではありません。手持ち資金の範囲で投資する場合は問題ありませんが、借入金で投資する場合は返済計画が重要です。利益見通しを無視した無理な返済計画は運転資金を圧迫します。慎重な計画立案が不可欠です。
以上、回収・在庫・投資(借入返済)という3つのポイントを踏まえつつ、いつお金がいくら入り、そして出て行くのかを正確に把握しましょう。そうすれば中長期の資金繰り計画が立てられるはずです。

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