経営の達人

金曜日, 9月 30, 2005

 

経営者として、プラスαしておきたい心得

起業し、事業を営むにあたって、それぞれの創業者には色々な強みを持っている方がいらっしゃるかと思います。技術畑を歩んでこられ、世の中に役に立つ製品開発力には絶対の自信がある経営者、営業畑でトップ・セールス記録を誇り、自社製品を拡販できる自信のある経営者。中には、人の管理が得意で、自分で技術力のある製品を開発したりそれを量販したりはできないけれど、持ち味のある社員を上手に使って会社として成り立たせるのが得意な方もいるかもしれません。しかし、元々数字に強く会社の財務が得意分野ということで社長になった方は日本ではまだ意外と少ないかもしれません。あなたは、経営者にとって何が一番必要だと思いますか?
理想を言えば、全てですね。技術力・営業力・管理力のすべて持ち合わせていれば文句はありません。バランスの取れた経営者は、安定した経営を営むことができます。しかし、当然全てが“ピカイチ”という訳にはいかないでしょう。
最近米国で流行っているCFO(最高財務責任者)、COO(最高業務執行責任者)は、自分の専門分野以外の分野に関しては、最高責任の職を専門の方に委任する手法とも考えられます。しかし、どんなに苦手で他人に任せたとしても、経営者であればやはり自身の経営する会社の財務に関しては、少しは知識を持っておきたいものです。「経理」と「財務」の違いが明確に分からないという方もいらっしゃるかもしれません。
「経理」とは、会社がどれだけ利益をあげたか、どれだけ損をしたか、財産がどれだけあるかを正しく表すことです。税法や商法に基づいて、日々の営業活動の積み重ねを一定期間(通常は1 年間)に換算して決算という形で正しく表します。ここまでは、顧問税理士任せにしてでも、なんとかやりくりしている経営者が多いのではないかと思います。
「財務」とは、近年注目されているキャッシュフロー経営という言葉に似ています。以前、「お金の管理」という見出しで黒字倒産についてお話したと思います。経理で作成した決算書でどんなに儲かっていても倒産してしまう企業があるとしたら、財務管理ができていないということになります。「儲かる」ということと「お金がある」ということはイコールではありません。利益が出ているのに資金繰りが苦しい企業はどこかに問題があるはずです。利幅が極端に薄いのか、固定支出が大きすぎるのか、回収が悪いのか、在庫回転率が悪いのか、計画性のない過大投資をしてしまったのか。その要因を把握すれば解決策は自ら見えてきます。常にお金に苦労している企業の経営者は、他人任せにせず、一度自分で見つめなおしてみてはいかがでしょうか?

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