経営の達人

土曜日, 12月 31, 2005

 

グローバル・コミュニケーション Ⅰ

これまで、数字の固い話ばかりしてきました。もちろん経営には数字も必要ですが、コミュニケーションのセンスも必要かもしれません。日本人とばかりのビジネスならさほど誤解も生まれないかもしれませんが、昨今は、外国の方々とビジネスをする機会がある方もいらっしゃるでしょう。今回は、少し、柔らかい話をしてみましょう。
英語で、誤解を、ミス・コミュニケーション(miscommunication) と云います。コミュニケーションを失敗(miss)するからです。喋る言葉が違うのだから、誤解が生まれるのが当たり前だと言われるかもしれませんが、コミュニケーションには、言葉を使わない、サイレント・ランゲージとかボディ・ランゲージとか呼ばれる身振りや表情だけの言葉も含まれます。これは日本だけでなく、世界共通語であって、色々な文化の違いを超越した普遍性を持っている言葉です。その証拠に、チャーリー・チャップリンが、サイレント映画によって、文化を異にする色々な国の人々を笑わすことができたことは、顔の表情や身振りの多くに普遍的な性質があるということでしょう。言葉が通じなくても、会って話をすれば、意外とこの身振り手振りで気持ちが通じるものです。しかし、時に、人種や文化の違いによって、その享受の仕方に差が出てくることがあり、唯一の頼みであったこのボディ・ランゲージで誤解を生むことがあります。この誤解を避けるためにも、相手の文化を知っておくことは大変有益です。
例えば、アメリカ人は不信感を表すには、片方の眉を上げます。困ったときには鼻をこすります。人を寄せつけまいとしたり、自分を守ろうとしたりするときには腕組みをします。無関心を表すためには肩をすくめます。親しみを表すときにはウィンクをします。イライラしているときには指でコツコツやり、物忘れをしたときには額をぴしゃりとやります。文化を異とする他の国では、同じジェスチャーが別の意味を持ったり、同じ意味を表したりするのに別のジェスチャーを必要とするかもしれません。
言葉が通じなくても、相手の意図していることが分かるヒントになるかもしれません。また、通訳さんがいたとしても、ここまでは教えてくれないかもしれません。ニュアンスを読み取ることは立派なコミュニケーション。ビジネスを有利に進めたりできるかもしれませんね。





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